先日、作品をお渡ししたお客様から
お礼にとお食事へお誘いいただきました。
ワインリストを眺めていると、
その中にリオハのワインを見つけました。

先日亡くなった恩師が、好きだったワインです。
思い出すのは、 恩師のもとで住み込みのアシスタントをしていた頃のこと。
「飲まなきゃやってられないわ。あやこも飲みなさい」 そう言って、ふたりでワインを飲みながら ペンキを塗っていた夜。

作業に追われて買い物にも行けず、
日曜日に、ゆで卵をひとつ 半分ずつ分け合ったこともありました。 ある日、作業がはかどって機嫌の良かった彼女が 地下室から一本のボトルを持ってきて言いました。
「今日はリオハよ。これはいいワインなんだから」
そのときから私にとってリオハワインは特別なワインになりました。
彼女は、本当にワインが好きな人でした。
末期がんで余命を告げられてからも、 変わらず毎晩、人生を楽しむように飲んでいました。
大変なこともたくさんあったけれど
思い出すのは、 いつも笑っている姿ばかりです。

気がつけば、しばらく言葉を探していました。
会いたいなあ

The other day, I was invited to dinner by a client after delivering my work.
While looking at the wine list, I found a Rioja.
It was my late mentor’s favorite.
Memories came back quietly—
painting together at night with a glass of wine,
sharing a single boiled egg on a Sunday.
“One day, she brought a bottle from the cellar and said,
‘Today, Rioja. This is a good one.’”
Since then, Rioja has been a special wine to me.
Even after being told she had little time left,
she kept drinking wine every night,
as if she was gently enjoying life.
What I remember most is her smile.
I found myself searching for words for a while.
I wish I could see her again.
