マンションの庭の管理に携わるようになって、
気がついたことがあります。

同じ庭の中でも、
ここは手がかけられている。
ここは、少し置き去りにされている。
そんな違いが見えてくるようになりました。
どこに何を植えるか。
どうすれば、この場所が気持ちよく見えるか。
季節が変わったら、どんな景色になるか。
そうやって庭を見ていると、
今度は、庭の周りにあるものまで気になってきます。
道具の置き場所がないので、収納を作ろうと思ったのですが、
庭を眺める場所に、ただの収納棚を置くのも少し違うな、と。
そこで、壁側には道具をしまい、

反対側は、庭へ出るエントランスから見える飾り棚にしました。
ひとつの棚に、
「使うための面」と「見るための面」をつくる。
塗装をしようか最後まで迷いましたが、
実際にこの場所に置いてみると、
無垢のままでよかったと思います。
庭を整えるために作ったものなのに、
結局、そのものまでこの場所の景色の一部になっていく。
植物に携わるというのは、
植物だけを見ていればいい、ということではないのかもしれません。
その場所で人が何を見て、
何を使い、
どう過ごすのか。
そういうことまで、考えます。
そして気がつくと、
庭を整えるために、
棚まで作っていたりして……。

