デザイン熟考

先日特別にカットしていただいた玄昌石と波板石を
ダイヤモンド入りきらきら鉈でカットしました。


どちらも雄勝石なのですが
左が玄昌石、右が波板石になります。
(玄昌石は加工しやすく、波板石は硬く作業しにくいです)

「白い雄勝石があるから、黒いのと一緒にオブジェ作ってね」
と言われたのですが
実際見てみると、色の違いがそれほどはっきりしていないので
作ろうとしていたデザインが可能なのかな・・・と考えているところです。

お客様から注文をいただく場合
自分が思うデザインだけでは、結果として成功しないこともあり
またその逆に
お客様のいうとおりに進めていくと
お客様が求めるものと逆の方へいってしまうこともあります。

今作品を展示してます商工中金ロビーにメンテナンスへお伺いする際
銀行へいらしているお客様から声をかけられたり
展示をご覧いただいた方からのメモがあったりします。
その中に
「思いがけず」とか「殺伐とした空気の中で」などという表現があります。
そういう表現からみると
銀行に置く作品は
モダンでスタイリッシュな作品より、ホッとする・安心感が得られる作品のほうが良いのかな
と思います。

ドイツの職業訓練学校で
国家試験に必要な「空間装飾のデザイン・見積り」の過去問を何度か練習しました。
その時の試験問題のひとつに「近代的な銀行のオープニングパーティーにてエントランス装飾‥」というものがありました。
その時は「モダンな銀行」としか考えず一式書いたのですが
現場は試験のようには行きませんね。

デザインの可能性は無限だから
それを考える人が何を選ぶのか
大切なことだな と改めて感じます。

 

 

カテゴリー: BLOG
Ayako Itsuki
2002年より、ドイツに渡りフローリストの修行を始め、2005年にドイツ国家認定フローリストの資格を取得。2006年からは、世界でもフラワーデザインのレベルが高いオーストリアにて、世界的に有名なフローリストマイスターNicole von Boletzkyのアシスタントとして、数々のヨーロッパ最大級のフラワーエキシビジョンに参加。 詳しくはこちら
投稿を作成しました 593

関連する投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る